クーパー靭帯とは?
クーパー靭帯はおっぱいの乳腺や、脂肪分を吊り下げている靭帯です。クーパー靭帯が正常であれば、しっかりと上向きの綺麗なバストを維持することが出来ます。
しかし、このクーパー靭帯は一度伸びたり傷ついたり切れてしまっていると、バストの形が崩れ、バストが下に垂れてしまいます。
クーパー靭帯は非常にデリケート。激しい運動をして胸を上下に揺さぶったり、寝ているときにナイトブラをせずノーブラで寝てしまったりしていると、クーパー靭帯はどんどんダメージを受けてしまいます。
クーパー靭帯は、ちょうど、伸びやすいゴムのようなイメージです。例えば、小学校の時に体育の紅白帽子のアゴ紐が伸びてだるんだるんになった経験はありませんか?こんな感じに。
ゴムって何度も伸ばしていると、だんだん、だるんだるんになって縮まなくなってきませんか?クーパー靭帯は、このように凄くだるんだるんになりやすいゴムをイメージしていただけると分かりやすいです!
一度伸ばしてしまうと、すぐにだるんだるんになってしまうのがクーパー靭帯。だるんだるんになったゴムはもう二度と元に戻らないのと一緒で、クーパー靭帯も、一度伸びてだるんだるんになってしまうと、もう二度と元に戻りません。おっぱいもだる~んと下に垂れてしまいます。
つまり、クーパー靭帯が伸びたり切れたりしないようにしっかりと保護して気を使ってあげる必要があります。
クーパー靭帯が切れると痛い?自覚症状は?
クーパー靭帯は切れたり伸びたりしても痛みはなく、自覚症状はありません。
こちらは、クーパー靭帯を撮影したマンモグラフィーです。
画像出典:Breast imaging / Daniel B. Kopans (3rd ed)
このように、クーパー靭帯はおっぱいの中に網目状に広がっており、全体を包みこんで脂肪組織や乳腺組織を支える役割をしています。
ですからクーパー靭帯は1本、2本…と数えられるようなものではなく、細く網目状に無数に広がっているものなので、1本くらい傷ついたり切れたところで、気が付きません。
スポーツをしている方は、靭帯と言えば脚の靭帯や腕の靭帯を思い浮かべてしまいますよね。「靭帯が切れた」というと、物凄い大怪我をした!大変だ!と思ってしまいがちですが…クーパー靭帯は一本一本が凄く細いので、それとは全く違うものです。毛細血管のように無数にあるので、多少何本か切れたり損傷を受けても気が付きません。
このようにクーパー靭帯は、切れた、切れてないの二択ではありません。正確にはクーパー靭帯全体の何%が傷ついた、という表現が正しいのです。
というわけで、クーパー靭帯は多少切れたり傷ついても、まったく自覚症状がありません。知らないうちに損傷受けたりするので、恐ろしいですね。そして一度傷つくと二度と治りません。大切にしたいですね。
クーパー靭帯が切れる伸びる原因と予防法
1.原因について
ここではクーパー靭帯が切れたり伸びたりしてしまう原因と、予防法についてお伝えします!
まずは、かなりざっくりなのですが、まとめてみました。
■表:クーパー靭帯が切れる原因と予防法一覧
原因 | 予防法 |
ナイトブラ着けてない | ナイトブラ |
急な胸の成長(思春期/授乳期) | ナイトブラ・スポブラ |
激しい運動 | スポブラ |
加齢 | ナイトブラ・食生活 |
猫背や姿勢 | ナイトブラ・整体・筋トレ |
彼氏との仲良し | 強く刺激させない |
血行(ブラがキツイ/ストレス) | ブラの見直し・血行改善 |
では、クーパー靭帯が切れる原因を1つずつ、解説していきますね。
原因1.ナイトブラを着けていない
ナイトブラは、クーパー靭帯を守っていくためには絶対に必須アイテムです!!(断言)
睡眠時、あなたはノーブラですか?ゆるいブラトップですか?
ナイトブラを着けていない場合、ノーブラでもブラトップでも、クーパー靭帯にとても大きいダメージとなりますので、ナイトブラは必ず着用するようにして下さい!
仰向けに寝れば左右に胸のお肉が流れますし、横向けに寝れば片方に重力がかかります。うつぶせになると、体重で胸を押しつぶすことになるので最悪です。
よく仰向けで寝ているよ~!という人は矢印の方向に胸の脂肪の重力が働いています。
という事は、何もつけていない状況だと胸の脂肪がどんどん脇から背中へと垂れ流し状態なんです・・。
よく背中の脂肪がブラジャーに乗ってしまう人いますよね?
それって実は胸から流れていった脂肪という事もあるんです。
横向きで寝ている人はこんな感じです。
片側の方に流されていってますね・・・
さっき重さを体験してみた人は分かると思いますが、その重さと重力がかかってしまっているんです。
でもこれを防いでくれるのが寝る時の為に作られたナイトブラなんです!
普通のブラジャーは起き上がっている状況だけで作られているので、下と横のみのサポートがほとんどです。
その為上からのサポートは無いので寝ている時にはデコルテの方に流れていってしまう脂肪は止めることができません。
ナイトブラのほとんどが、胸全体を抑えつけない程度にホールドされているのであらゆる方向に流れようとしている脂肪の流れを防ぐことが出来るんです!
おすすめのナイトブラはこちらで紹介していますので、参考にして下さいね。
原因2. 急な胸の成長(思春期/授乳期)
思春期や妊娠&授乳期は胸が急激に成長する時期になります。急激に胸が大きくなると、クーパー靭帯もそれにつられて伸びてしまいます。
ですから思春期や妊娠・授乳期には特にクーパー靭帯を守ることを考える必要があります。運動時はスポブラ。普段は普通のブラ。就寝時はナイトブラと、常に胸を保護するようにしましょう。
原因3. 激しい運動
激しい運動をすると、胸が左右上下に揺れてクーパー靭帯がダメージを受けます。スポーツをする時は、必ずスポブラを着けましょう。
特に、思春期の女の子は、部活で激しい運動をする子も多いと思います。思春期だとまだまだバストには無頓着な場合が多いので、特によく気を付けてスポブラやナイトブラを着けてあげるようにしましょう。
原因4.加齢
クーパー靭帯は、コラーゲンで出来ています。年齢を重ねるとコラーゲンの生成能力も落ちていくので、クーパー靭帯がだんだんと弱くなり、伸びやすく切れやすくなってきます。
特に、お肌の曲がり角と言われる25歳では、クーパー靭帯も曲がり角を迎えます。普段の食事でコラーゲンの元となるタンパク質をしっかりとるよう心がけ、お肌もクーパー靭帯もアンチエイジングしていきましょう。
また、クーパー靭帯も弱っていくので、就寝時に切れないようナイトブラなどでしっかりと胸を保護しましょう。
原因5.猫背や姿勢
上の図のように、姿勢が正しいとバストは上向きになりますが、姿勢が悪く猫背だと、バストも下向きになってしまいます。
このように姿勢が悪くバストが下向きだと、バストも下向きになる癖がついてしまったクーパー靭帯も伸びがちになってしまいます。
また、下で説明しますがクーパー靭帯を守るには血行も大切な要素です。血行が良ければクーパー靭帯に酸素や栄養がいきわたりやすく、老廃物を除去してくれます。
猫背の場合、この血行も体全体が悪くなってしまいますので、それもクーパー靭帯への負担となります。
猫背は、バスト以外にも様々な弊害があります。腰痛だったり、二の腕のたるみだったり、冷え性になりやすくなったりなど…。猫背だなぁと思う方は、整体に行かれるか、あるいは筋トレをされることをおすすめします!
原因6.彼氏との仲良し
彼氏と仲良ししている時に、胸に触れる場合があると思います。クーパー靭帯は、非常にデリケートなので、強くつかまれるなどの過剰な刺激を与えられると、切れたり伸びたりする原因になってしまいます。
痛かったり、過剰に触られてしまう場合は、ちゃんと伝えてあげましょう。男性は意外とナイーブなものです。女性に嫌がられてたと後で分かると、とても傷つきます。お互いのためにも刺激が強すぎる時は遠慮せずその場でしっかり伝えてあげましょう。
原因7.血行(ブラがきつい/ストレス)
原因4の猫背のところでもお伝えしましたが、バストへの血行は大切です。バストの血行が良いと、クーパー靭帯にも栄養や酸素がいきわたり、老廃物が取り除かれます。
バストへの血の巡りは大切にしておきましょう。
特にありがちなのが、「ブラがきつい」ということです。実は、日本人女性の80%が、間違ったサイズのブラを着けているそうですよ。一度、ブラのサイズはしっかりと測定しておきましょう。
また、ストレスも血行を悪くする原因の一つです。適度な運動などストレス発散するクセをつけましょう。
2.クーパー靭帯の伸びや切れ予防
ではクーパー靭帯が切れたり伸びたりする原因が分かったところで、次は伸びや切れの予防方法についてお伝えします!こちらも、まずはざっくりとまとめてみました。
表:クーパー靭帯の伸びや切れ予防法
方法 | 効果 |
ナイトブラを着ける | ★★★★★ |
運動時はスポブラを着ける | ★★★★★ |
クーパー靭帯を鍛える | ★★★★★ |
ブラはサイズぴったりを着ける | ★★★★☆ |
血行を改善する | ★★★★☆ |
クリームを使う | ★★★☆☆ |
こちらも多くて混乱しそうですが、
クーパー靭帯の伸びや切れを予防する方法について一つずつ説明していきますね!
予防1.ナイトブラを使う
原因の項目で説明した通り、睡眠中は寝返りなどで、胸に大きな負担がかかっています。睡眠中にナイトブラを使用することでバストアップ・バストの形補正・安眠効果など数多くの効果がありますので、ナイトブラは必ず使うようにしましょう。
予防2.運動時はスポブラを使う
こちらも原因の項目で説明しましたが、運動時は胸が激しく動いてクーパー靭帯に大きな負担がかかりますので、運動時はスポブラを着けましょう。特に思春期の部活女子は要注意です。
予防3.クーパー靭帯を鍛える
クーパー靭帯そのものを鍛えるというよりも、胸を支えている大胸筋や小胸筋を鍛えることでクーパー靭帯を切れにくくすることが可能です。
クーパー靭帯を切れにくくするための大胸筋や小胸筋の筋トレ方法などは、こちらの記事でお伝えしています!
予防4.ブラはサイズぴったりを使う
ブラはサイズが小さいと血行が悪くなったり、胸を押しつぶしてしまう原因となりますので、小さいブラは避けましょう。
ただし、大きいブラを買っても、胸を十分に支えてくれなくなります。ブラはジャストサイズを選ぶようにしましょう。特に日本人の多くの女性が間違ったサイズのブラを着けているので、一度下着屋さんに行ってサイズを見てもらいましょう。
予防5.血行を改善する
血行を改善することで、クーパー靭帯に栄養分や酸素がいきわたり、老廃物の除去が進みます。その結果、クーパー靭帯は切れにくく長持ちするようになります。
血行を改善する方法としては、お風呂中や、お風呂後の身体が温まっている時のバストのマッサージがおすすめです。
予防6.バストアップクリームを使う
バストアップクリームには、コラーゲンやエラスチンなど、クーパー靭帯に嬉しい成分が豊富に含まれています。マッサージにバストアップクリームをセットで使うことで、クーパー靭帯が保護できるほか、バスト自体もつるつるのすべすべになります。
また、バストアップクリームはプエラリアなどのバストアップ成分が豊富に含まれているため、ナイトブラと合わせてバストアップに使われる方も多いです。
クーパー靭帯が切れてるか確認する方法
クーパー靭帯が切れているか確認するのは簡単です。しっかり自分のクーパー靭帯の状態を把握して、対策を立てていきましょう。
では、一つずつクーパー靭帯が切れているか確認する方法をお伝えしていきますね。
確認1.胸のふくらみはどこから?
胸のふくらみの位置がどこから始まっているかでクーパー靭帯の切れ具合、胸の垂れ具合を把握することが出来ます。
理想は、脇下の位置から胸の脂肪のふくらみが始まっていること。脇下に近いほど良いです。クーパー靭帯が切れて胸が垂れ気味になっているほど、脇下から胸のふくらみの位置が遠くなります。
確認2.バージスラインがはっきりしてる?
バージスラインとは、おっぱいの下の丸い部分です。
このバージスラインと、ブラジャーが合わせやすいかどうか、を特に注意して下さい。
バージスラインがどこか分かりにくくなった、もしくはブラと合わせにくくなったと感じた場合、クーパー靭帯が傷ついている可能性があります。
確認3.常に自分のバストの形は把握しておく
鏡などで毎日、自分の胸の形を確認しましょう。
肌の状態はどうか。ツヤやハリに以上はないか?胸のふくらみはどこから始まっているか、などなど。
バストが離れ乳になってないか?垂れ乳になってないか?その兆候を毎日観察することでイチ早く対策がとれるようになります。
クーパー靭帯の状態が悪い場合、形崩れになってきますのでその兆候もしっかり見つけることが出来ます。
クーパー靭帯を復活させる方法は?手術?
バストアップ豊胸術には色々とありますが、現在1つだけクーパー靭帯を復活出来る手法があります。
それは、『光豊胸』と言われるバストアップ施術です。対応している病院も限られていますが、クーパー靭帯の修復などが出来ると言われています。
光豊胸とは
光豊胸を行うと、傷ついたクーパー靭帯も修復出来ると言われています。
光豊胸とは、ヒアルロン酸注入でもなく、おっぱいにメスを入れることもなく光でバストアップが可能な豊胸術です。
特殊な波長の光を当てることでバストの脂肪細胞に直接働きかけ、乳腺が刺激され、血流やリンパの流れを改善します。
価格は2~3万円前後と、一般的な豊胸術(ヒアルロン酸注入など)と比べ非常に安価となっているので、オススメです。(とはいってもそこそこ高いですが)
ただ、光豊胸を行っている病院は非常に少ないですが、東京池袋のvimuseや、麻布、千葉県八千代市にあるtiaraなどは光豊胸も行っています。
まとめ
クーパー靭帯は基本的に一度傷つくと修復不可能です。光豊胸で修復出来るとは言われていますが、その効果は未知数ですし、値段も高いです。
日ごろからナイトブラを着用して睡眠をとること。スポーツ時はスポブラを使い、胸の形は常に日ごろからしっかりチェックしておくことが大切です。
ナイトブラについては、当サイトで実際に使ってみて、オススメのものをランキングで紹介していますので、是非参考にしてみてください。
このように、クーパー靭帯はおっぱいの中に網目状に広がっており、全体を包みこんで〜。と言っていますが、靭帯はXrayで写らないため網目状の広がりを直接像として視認することはできません。
ご指摘頂きありがとうございます。
正しくはレントゲンでなくマンモグラフィーでした。
訂正させて頂きました。